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経鼻内視鏡とは

経鼻内視鏡とは
~ドクターサロン51巻9月号より一部抜粋~

東京医科大学内視鏡センター准教授・部長 河合隆先生
(聞き手 林田康男)

守口市医師会・内科、胃腸科の秋山医院。経鼻内視鏡。

林田: 河合先生、まずこの経鼻内視鏡がなんで誕生してきたか、そのあたりからお話しいただけますか。

河合: 最近、みなさんがお使いの携帯電話のCCDが非常に小さくなりましたので、これを利用して、非常に小さくても画像がかなりきれいな経鼻内視鏡が開発されました.
ですから、小型カメラの進歩に従って経鼻内視鏡、鼻から入れる超細径内視鏡がつくられました。

林田: 鼻から入れるという利点はなにかあるんですか。

河合: もともと皆さん、口からの内視鏡といいますと、「苦しい」、「あまり受けたくない検査」という方々がほとんどだと思うんですね。
それは内視鏡というのが口から入りますと、舌の部分にいつも当たりながら進んでまいります。それに伴い嘔吐反射が起こります。
これは患者さんが風邪でのどが痛いと言ってきた場合に、舌圧子で舌を押さえますと、ほとんどの患者さんが「おえ!」といいます。この反射に似ています。
従って内視鏡の検査中、経口の場合、嘔吐反射が出て当たり前です。ところが経鼻の場合、鼻から直接、舌に触れずに食道に入れますから、患者さんにも嘔吐反射がほとんど起こりません。

もう一つは、検査中、話をすることができるというのが非常に大きいと思います。最初は皆さん、ドキドキもので受けていただいているんですね。「鼻、大丈夫かな」とか。のどを通った瞬間は少しまだ緊張があるんですけれども、その後、食道を通過するあたりから話をすることができると、皆さん安心する。安心すると、気持ちが落ち着いて、楽に受けていただきます。

林田: 適用はよくわかりましたが、禁忌はいかがでしょうか。

河合: 特に大きな禁忌はないと思います。一番の禁忌は、鼻を麻酔しないと痛みを伴いますので、キシロカインのアレルギーの方はちょっとこれは禁忌ですね。
あとは、いまお鼻から出血している方、これはどうしても難しいと思います。

林田: そうしますと、通常の経口の内視鏡と経鼻内視鏡の前処置、のどの麻酔をしたりとか、それの違いは。

河合: 前処置の違いとしては、麻酔する場所が経口内視鏡の場合は舌からのどの奥まで、全体に広い範囲で麻酔しますから、検査が終わった後も、1~2時間、水もごはんもだめです。
一方、経鼻内視鏡の場合、麻酔するのは鼻とのどの一部ですから、舌はほとんど麻酔されず、麻酔の範囲も狭いので、30分~1時間で食事が可能です。これもひとつのメリットだと思います。

林田: 薬剤で特別に何か、使う、使わないというのはございますか。

河合: 原則、麻酔に使っているものはキシロカインだけなんです。前処置として鼻腔を拡大しておいたほうがいいので、耳鼻科の先生がよくお使いになるプリビナというお薬を点鼻・噴霧します。
鼻の血管を収縮させることにより、鼻の通りをよくします。ですから、皆さん、プリビナをすると、「あ、先生、何か鼻がスースーする。これはいいね」と言っていただけるんです。

林田: それで検査にはいるわけですが、通常の内視鏡、経口の内視鏡の長所はいかがでしょうか。

河合:経口の内視鏡の長所は、やはり経鼻に比べますと、先ほども出てまいりましたけれども、CCDが大きいですから、やはり画面がきれいです。比べてしまうと、僕はよく皆さんにお話しするんですけれども、経口の内視鏡はいまのは “一眼レフ” に近いと思います。
経鼻は言ってみれば “使い捨てカメラ” ですね。ただ、一眼レフの経口内視鏡でも、患者さんが「おえっ、おえっ」といって動いてしまうと、いわゆる手振れの状態が起こってしまい、きれいな写真は撮れません。一方、経鼻内視鏡では嘔吐反射がないため、使い捨てカメラでも十分診断はできます。

林田: ただ、これは将来的に同じ画質になるということですよね。

河合: それは可能だと思います。

林田: では経鼻内視鏡の利点、長所を挙げていただけますか。

河合: 1つは、私ども、経鼻と経口、どちらでもいいと言った患者さんに、分かれていただいて、心拍数、それから血圧、酸素飽和度を調べたんですけれども、やはり経口の内視鏡ですと、食道通過とともに、心拍数が15~20、明らかに上がってしまうんです。
心拍数も上がりますと、当然のことですが、心筋酸素消費量が上がり、心臓に負担がかかるんです。それが経鼻内視鏡ですと、心拍数はほとんど上昇しません。ですから、心臓に負担が少なく、体にも優しいといえます。

それと、検査中、酸素飽和度も、経口では口から呼吸ができず、わずかながら低下しますが、経鼻ですと、口が自由ですから、低下しません。体に優しいというか、心臓に病気がある、あるいは高齢者の方とか、ぜひ経鼻内視鏡を選んでいただければいいかなと思います。

林田: そうすると、心臓や呼吸器に障害のある方は経鼻を選択したほうがよろしいということになりますね。

河合: はい。スクリーニング検査であれば、ぜひ経鼻内視鏡を選択していただければいいと思います。

林田: 経鼻内視鏡の特徴といいましょうか、先ほど会話ができるということがあったんですが、そういうものを含めていかがでしょうか。

河合: 会話ができますので、一つは余裕が出ます。私どもの施設では、検査中、患者さん用の画面を置かせていただいています。そうしますと、患者さんも実際に検査中にリアルタイムに、ご自分の胃の中を見られます。
よく質問されることは、「あの白いのは何ですか」です。患者さんがその場で自分の胃の中のことを質問できます。自分で見ることができるので、例えば肌でも、見て赤ければ気になりますよね。それと同じで、ご自分で見られますから、胃の病気に対して前向きになっていただく。あるいは、胃が正常できれいであった場合、逆に安心していただけると思うんです。

林田: それはすばらしいですね。あと実際に経鼻内視鏡の太さですが、これはどうなんでしょうか。

河合: 大体いまの経鼻内視鏡は4.9mm~5.9mmで、多少種類によって太さの違いはありますけれども。

林田: 視野角はどうでしょうか。

河合: 視野角は普通の経口内視鏡の140度に比べて、120度で、少し狭いですね。

林田: 胃の中をルーチンに見るのに不自由ということは感じませんか。

河合: それは、見るだけなら不自由はないですね。ただ、少し視野角が狭いので、ちょっとだけお時間がかかります。でも、皆さんに「きょうはちょっと時間がかかりましたね」と言いますと、患者さんは「いや、大丈夫です」と。体感時間は短いみたいですね。

林田: 非常にいいですね。そうしますと、経鼻内視鏡はまず苦痛がほとんどない。それから患者さんの生体にとってもマイナスにならない。それから検査中に会話ができるということで、非常によろしいと言うことですね。

河合: そうですね。通常の経口内視鏡検査では、患者さんはマウスピースというものをくわえていただいていますし、カメラが入っていますから、ほとんど「あ、う」という言葉しか言っていただけない。患者さんのしゃべる権利を奪っていた面がありますので、その権利を奪わず内視鏡ができる、ある意味、画期的な検査かなと思います。

林田: ありがとうございました。

 

 

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院長プロフィール

平成6年関西医科大学卒業

関西医科大学附属病院第3内科(消化器肝臓内科)入局

附属病院勤務

平成15年関西医科大学大学院修了

関連病院勤務

平成18年より秋山医院院長

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